てんかんとは
意識を失ってけいれんするというのが一般的なイメージだと思いますが、他にも単に動作が止まるだけ、意味が汲み取れない動きや発言をする、「前兆」と表現される「意識がある発作」など様々な発作があります。当院にはてんかん専門医が勤務しており、質の高い医療が提供できます。
てんかんの実態は脳の表面の細胞が過剰な電気興奮を起こした結果で、病巣は基本的に変わりません。つまり、同じ(人により複数種類)発作を繰り返すことが特徴です。
こどもから高齢者まで全ての年齢層においてなり得る病気で、おおむね100人に1人程度の確率で存在します。原因は、分からないこともあれば脳へのダメージ(脳出血、脳梗塞、脳挫傷、脳炎など)の後に出てくることもあり様々です。
てんかんの症状の一部(多くは長くても1~3分程度)
- 意識を失い、けいれんする。大抵の場合、大声を伴う
- 電池が切れたように動作が止まり、しばらくして再び動き出す
- もぞもぞと目的が分からない動作をする
- 寝ている時に突然バタバタと動く
- 朝起きて1時間程度のうちに腕がびくんと勝手に動いて物を落とす、ぶつかる
- みぞおちからせり上がってくるような不快感
- 原因の分からない恐怖感
- 何かが焼けたような、よく分からない不愉快な臭い
- 頭の中では考えがまとまっているが、なぜか音として言葉にできない
- 視界が右か左いつも決まった側で歪む、図形が混じる、小さくなるなどの変化
落とし穴にはまらないために
「けいれん」というと「てんかん」を連想しがちですが、失神(脳に血液が流れなくなり気を失うこと)でも「けいれん」が起こります。中には死に至る不整脈が原因のこともありますので、てんかんを疑ってもまずは内科に不整脈の有無をご相談頂いた方がより安全です。
診断・検査・治療
診断は問診が最も重要です。検査のみで診断確定することはありません。可能であれば発作を目撃した方をお連れ頂いたり、発作を撮影した動画をお持ち頂いたりできれば診断精度が上がります。
必要に応じて脳波(頭にペーストで電極をつけ、1時間程度横になる検査。基本的にはキレの良い睡眠薬を飲んで頂きます)、頭のMRI(30分ほど動かず横になる検査)を行いますが、当院勤務医師と繋がりのある病院をご案内します。入院による精密検査が必要な場合には、複数箇所のてんかんセンターへのご紹介が可能です。
治療は主に薬物療法ですが、経過やてんかんの種類に応じて手術がより良い場合もあります。手術が検討される場合も上記と同様てんかんセンターへご紹介致します。また、グループ心理療法プログラムが行われている医療機関へもご紹介可能です。